一方、当時の日本軍は、南京付近防衛の中国軍を約一〇万と判断し、昭和十二年十二月十八日「敵の遺棄屍体は八、九万を下らず、捕虜数千に達す」と発表したが、翌年一月「敵の損害(死傷者)は約八万、うち遺棄屍体は約五万三、八七四」と算定した。しかし、日本軍の戦果発表が過大であるのは常例であったことを思えば、この数字も疑わしい。」
●南京事件とされる四つの問題点
(三)投稿者を捕虜と認めず、従って捕虜として取り扱われぬことが少なくなかった。日本軍の攻撃部隊は、中国軍側に比べ兵力が僅少であったので、戦闘行動中に投降する者があっても捕虜として監視する兵力がなく、足手まといとなるばかりであり、偽装投降の前例も多かったことや、真に中国兵が戦意を喪失しているのかどうかの判別が困難であったこと、日本兵の恐怖心や敵愾心が強く、殺すか殺されるかという切迫した状況下では冷静な判断ができ難いこと、それに捕虜として遇するための設備や補給能力がなかったためである。これらは作戦が猛烈な追撃戦に次ぐ激烈な堅陣攻撃及び市街戦であった特性上からくるものであり、日本軍の第一線部隊のみを責めることはできない。
●結論 「戦闘行為の結果が大部」
以上が、防衛庁防衛研究所戦史室がまとめた南京事件の結論です。その後、証言集や民間の学者の研究がいくつもありますが、当時の一次史料の基づいた研究としては、現在でも重要な戦史報告書だと思います。
参議院議員 赤池まさあき 日めくり
「活力ある日本へ!国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(全国比例区)です。歴史や政治に学ぶため、記念日等をまとめてみました。
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